自然素材の壁紙は、見た目の美しさだけでなく、住まいの快適性や健康にも大きく貢献します。紙や布、珪藻土などの自然素材で作られた壁紙は、化学物質を含む一般的な壁紙と比べ、空気をきれいに保つ効果や湿度調整機能を備えています。また、独特の風合いが空間に温かみを与え、インテリア全体の印象を格上げします。この記事では、自然素材の壁紙のメリットや選び方、実際の施工例を紹介し、快適で健康的な住まいづくりのヒントをご提案します。
オガファーザー/カビの発生を抑える下地壁紙
ウッドチップと再生紙による「資源循環型塗装下地壁紙」
オガファーザーは再生紙(新聞など)とスプールウッドチップを天然樹脂などで再形成した塗装用の下地壁紙です。
ボードなどに貼りつけ後、表面へお好みにより塗装をして仕上げます(せっかくの自然素材ですから、有害物質を含む塗料・通気性の悪い塗料はお奨めしません)。
通気性や吸湿性がよくカビが発生しにくい下地素材で、再生紙などが主原料ですから使用することで資源循環社会への参加にもなります。
その特徴
・表層の塗装は何度でも上塗りができて20年以上は貼り替え要らず。傷などのメンテナンスも再塗装か損傷部分の切り貼り(+塗装)だけで済みます。
・有害物質を一切含まない。
・不燃材として国交省認定合格済。
・残材を焼却しても有害なガスがでない。このように再生資源であり廃棄時にも環境を汚さない環境に優しい材料です。
自然素材を用いた壁紙はバリエーションが少ない事がデメリットですが、
オガファーザーは水性塗料の「デュブロン」とその着色剤「ウラ」を使用すればお好みの色に仕上げられます。
いずれも自然素材ですので安心してお使いいただけます。
エッグウォール/卵の殻を使った呼吸する壁紙
命を育む卵の力がエッグウォールの中に生きています
卵の殻は卵の内部を保護する役目をしていますがその成分は約94%が炭酸カルシウムでできています。
厚さは0.26~0.38mmの多孔質で、その気孔の数は、卵1個に7,000~17,000もあります。この気孔で「胚」の呼吸に必要な酸素を取り入れ、内部で発生した二酸化炭素を排泄するガス交換を行っています。
この小さな穴をそのまま壁材に応用したのがエッグウォールで、命を生かすメカニズムにより、生活臭などの臭いを吸収したり、余分な湿気を吸収する働きを行います。
卵の殻は昔から庭の肥料に使われるなど、身近なところで活躍していました。また、卵殻の主成分である炭酸カルシウムは様々な食品に用いられるなど安全性も高く、体への優しさも実証済です。
エッグウォールの特徴
吸湿・排湿、呼吸する壁紙
最大の特徴が多気孔による吸湿・排湿です。
湿気の多いときはその多気孔に湿気を吸収、乾燥しているときは多気孔から湿気を吐き出し、室内の湿度を調整します。
※メーカーの試験では珪藻土と同等の調湿効果を持っていると結果報告されています。
消臭効果があるのでペットとの暮らしにも最適です
やはり多気孔により湿気同様臭いも吸収します。紙ベースですのでペットのひっかき傷などで破れても、その面を貼りかえるだけで済むので万一の際の補修も簡単です。
ローコストで叶える自然素材の家
自然素材を使った住まいに憧れる方は多いですが、費用が掛かるので断念される方も少なくありません。
エッグウォールはクロスの手軽さと自然素材の良さを併せ持ちます。このことから本物の塗壁と比べて費用が少なく済みますので、比較的費用をかけずに自然素材の家を叶えることも可能です。
元々は処分費をかけて捨てていた卵殻を利用する比較的ローコストな自然素材由来の壁装材です。
資源を再利用することは資源循環型社会への参加にもなりますのでお奨めです。
使用感等は家屋全体の環境や個人差によっても変わりますが、用い方などお気軽にご相談ください。